会長挨拶

 本会の活動に対する皆さまのご理解とご支援にあらためて感謝申し上げます。
 昨年は東京オリンピックが開催され、年後半にかけては、コロナ禍が落ち着きつつあり、ポストコロナの新常態を模索しながら、社会が再始動する動きが見られました。コロナ禍は引き続き予断を許さない状況ですが、将来に向けた新たな取り組みがより鮮明となり、今年が皆さまにとって良い一年となるよう祈念いたします。

 昨年は若い世代を中心に少額ずつであっても資産形成を進めようという機運が一層高まったように感じています。その動きをさらに後押しするために、単に将来に備えて「資産形成」を行うということだけではなく、投資を通じて自分の住む社会に自らがコミットするという「オーナーシップを意識した投資」という考え方をさらに広めてゆきたいと考えています。長期投資を前提とすれば、よりよい社会を自分たち自身で創ってゆくために、投資先に対し、オーナーシップを発揮し、応援もする。そして、社会や気候変動にも配慮する企業の価値が向上し、結果として、オーナーである自身の資産形成も進むこととなる・・・投資に対するそういう価値観がこの国に少しずつでも定着してゆくことが、わが国が今後とも安定的で豊かな社会であり続けるために必要だと考えるからです。

 そのために、金融教育支援活動にもさらに注力します。昨年から始めた高校生向け動画プロジェクトに加えて、大学、地域社会にも拡げて取り組んでゆきます。ある高校で動画を活用した授業を実施して頂きましたが、アンケートでは授業を受けた高校生の「投資に対する価値観が大きく変わった」との声が多数ありました。今回この動画を見なければ、20歳になっても、30歳になっても、40歳になっても、「投資の本質」を気づかないままオトナになっていたかもしれません。より多くの世代のオトナの方々にも投資の本質を理解して頂く取り組みを推進してゆきます。

 資産運用業界として、一昨年公表した「資産運用業宣言2020」では、「皆さまの安定的な資産形成に向けて最善を尽くすと共に、そのための投資活動を通じて社会課題の解決を図り、皆さまの豊かな暮らしと持続可能な社会の実現に貢献することです」という「社会的使命」とともに、4つの目指すべき姿を掲げました。1月末にはオンデマンドにて2回目となる資産運用業フォーラムを開催し、その社会的使命と目指すべき姿の実現に向けた具体的取り組みについてあらためて発信することとしています。この宣言に込めた想いを皆さまと共有し、一層の資産形成の普及・促進と輝かしい未来の実現に向け、引き続き全力を尽くして参ります。

 今年も変わらぬご支援の程をよろしくお願い申し上げます。

令和4年11
一般社団法人 投資信託協会
会長 松谷博司