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No.58 (2004年4月7日発行) >>委託者非指図型投資信託ってなんですか

                                



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         投信協会メールマガジン    No.58          2004/4/7
                                 発行:毎月第1・第3水曜日
                                                                       
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●--●  CONTENTS  ●--●

1.トピックス
    ◆平成16年度税制改正のための法令改正 公布
2.募集中ファンド

3.投資信託に関するQ&A集 -27-
    ◆委託者非指図型投資信託ってなんですか

4.投資信託概況の発表日

5.カフェコーナー
    ◆「えとセトラ・・et  cetera.・・エトあれこれ」


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1.トピックス

◆平成16年度税制改正のための法令改正 公布◆

平成16年度税制改正において、国内公募株式投信の譲渡所得等に関する税制の
見直しが盛り込まれましたが、この見直しを手当てするため、平成16年3月31日
付で所得税法など関連諸法令の一部改正が行われ、公布されました。

【見直されたポイント】 

1.買取請求により換金する場合など、受益証券を譲渡する場合に係る譲渡
  所得の税率が、平成16年1月から26%(所得税20%+住民税6%)
  になる予定でしたが、20%(所得税15%+住民税5%)に引き下げ
  られました。なお、平成16年4月1日から平成19年12月までは更に
  軽減され、10%(所得税7%+住民税3%)となります。
2.この他、買取請求に関する見直しが行われたことにより、投信間の損益
  通算、株式との損益通算が可能となりました。
3.譲渡による損失(解約・償還による損失を含む)が、上場株式等と同様
  に3年間の繰越控除の対象となりました。
4.平成16年10月より上場株式等と同様に、特定口座の対象になりまし
  た。また、特定口座の取扱者の範囲に、銀行等金融機関が加わります。

なお、閣議決定された平成16年度税制改正の要綱につきましては投資信託関係
を抜粋し、下記アドレスに掲載しております。
http://www.toushin.or.jp/info/news040119.pdf

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2.募集中ファンド


新規設定ファンドについて、手数料、購入窓口等の内容が一覧表
になっています。

<株投単位型>4月7日以降4月中に設定されるファンド ・・・10本
<株投追加型>設定日が4月中のファンド ・・・・・・・・・ 8本
<社投単位型>4月7日現在、募集中のファンド・・・・・・・1本
<金銭信託受益権投信>4月7日現在、募集中のファンド・・・1本
<委託者非指図型>4月7日現在、募集中のファンド・・・・・ 2本


詳しくは下記アドレスをご覧ください。
http://www.toushin.or.jp/fund/new/2004/fund04041.pdf


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3. 投資信託に関するQ&A集  -27-

◆委託者非指図型投資信託ってなんですか。◆

2000年11月の投信法改正によってできた新しい形の投資信託。
投資家は委託者兼受益者、信託銀行が受託者となり、信託銀行が信託財産を株
式、債券、不動産、金銭債権などで運用します。しかし、有価証券を主として
運用することはできません。

★従来の投資信託は委託者指図型

証券会社等の販売窓口を通じて投資家(受益者)から集められた資産は、投資
信託会社(委託者)が運用を指図し、資産の保管・管理は信託銀行(受託者)
が担当するという仕組みになっています。この仕組みは投資家が販売会社を通
じて資金を拠出した相手方である投資信託会社が委託者となって、信託銀行に
金銭を信託し、投資信託会社は資産を管理している信託銀行に対して運用を指
図するので「委託者指図型」と呼ばれます。

★委託者非指図型の仕組み

投資家は委託者指図型で受託者となっている信託銀行に直接金銭を信託します。
そして金銭を信託された信託銀行は顧客と締結した信託契約に基づいて自ら運
用を行い、運用の成果をすべて投資家に還元します(注)。そのため、この仕
組みでは投資家は「受益者兼委託者」になります。しかし、委託者指図型の委
託者とは異なり、投資家が信託銀行に対して運用を指図することはありません。

★委託者非指図型の運用対象

「委託者指図型」の投資信託は投信法施行令第3条で定める特定資産(有価証
券、不動産その他の資産)を主たる投資対象として運用されますが、委託者非
指図型の投資信託は有価証券を主たる運用対象とすることはできません(投信
法第49条の3)。従って、「委託者非指図型」の投資信託は有価証券に該当しな
い不動産や金銭債権などを主たる対象として運用することになります。
なお、この場合の「主たる」とは信託財産の総額の50%を超える額と解釈する
のが一般的です。

★運用されているのは3本
2004年4月7日現在、当協会の会員が運用する委託者非指図型投資信託は3本で、
主たる運用対象は金銭信託の信託受益権で、実質的には個人に貸し付ける自動
車ローン債権などです。

(注)運用の成果が全て投資家に還元されるという点では委託者指図型、非指図
型ともに共通しており、元本の保証はありません。


次回は「会社型投資信託とはどんな投資信託ですか。」についてお答えします。

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4.投資信託概況の発表日

投資信託協会では、毎月1回、前月末の純資産等の数字を発表しております。
4月の発表日は4月13日(火)を予定しております。なお、ホームページへの
記事掲載は同日14時30分頃の予定です。


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5.カフェコーナー

◆「えとセトラ・・et  cetera.・・エトあれこれ」◆


 「今年は申(サル)年」「私のえとは巳(ミ)年」などと12年周期の「えと」を
よく使用する。また、日めくりカレンダ-には「きのえね(甲子)」などと表記
してある場合がある。これも「えと」だと聞いたことがある。「えと」は「ね
、うし、とら・・・い」の十二支のこととしか覚えていなかった。それにして
も、なぜ「申(しん)」を「サル」と読むのか。なぜ「甲子」と書いて「キノエ
ネ」と呼ぶのか(こんな名前の醤油があることを思い出した)。こんなことが
日ごろ気にかかっていた。そこで『テツ&トモ』ではないが、「・・ナンデダ
 ナンデダ ナンデダロウ」と「えと」を辞書で調べてみた。そこには「干支」
の漢字が当てはめられて、「兄(え)弟(と)の意」とあった。そのうえ「干支」
(カンシ)とは・・「十干十二支」(ジッカンジュウニシ)のこととあった。・・
更に調べる。

十干=(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)・・中国は殷の時代より
10日ごとに循環する日をあらわす数詞。(順位を表わす数詞としても使われて
いる)
十二支=(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)・・木星が12年
で天道を一周することから、毎年度の木星の位置を示すために木星の軌道を12
等分した場合の称呼。周代に十干と組み合わせて60年で一巡する年、あるいは
60日で一巡する日を表示した。 後世、日本ではこれらに、鼠・牛・虎・兎・
竜・巳・馬・羊・猿・鶏・犬・猪の動物名をあてたとある 

通常、「生まれ年のえと」は12年で循環する十二支が多く使われているが、60
年で循環する十干十二支も「えと」と呼ばれている。「丙午(ひのえうま)の年
に生まれた女性は・・・」とのように、十干と十二支を組み合わせて60年単位
で名前がつけられている。(因みに、平成16年の今年は「甲申(きのえさる)」
にあたっている。)また「還暦」とは「数え歳で61歳」・・61年目に生まれた
年の干支に戻ってきたことの意とある。
一度改めたことが元に戻ってしまうことを「ほんけ還りをする」との言葉があ
るが、「本卦還り」と書くと知った。(お恥ずかしながら、いままで「本家還
り」と書くものとばかり覚えていた)。この「本卦」とは生まれた年の干支の
ことで、生まれ年の干支に戻ることを意味し、本来は「還暦」と同じ意味との
こと記してある。どうやら生まれ年の「干支」に12年で一回りの十二支が多く
用いられているのは、60年に一度の十干十二支では一生に一度しか巡ってこな
い・・いや「人生五十年」と言われた昔の時代では一度も巡りあえない人が多
い。あってもまれにしかいない。・・そのためではなかろうか。

 ここで、算数のおさらいをすると、10の「干」と12の「支」との組み合わせ
は「10×12=120」で120組の組み合わせができるが、ならば、何故120年に一
度にならないか。
10支と12支のそれぞれの順番を変えずに順次組み合わせると、
 一順目・・甲と子、乙と丑、丙と寅 ・・・・癸と酉
 二順目・・甲と戌、乙と亥、・・・・・・・・癸と未
 三順目・・甲と申、・・・・・・・・・・・・癸と巳
  ・
  ・
 六順目・・甲と寅、・・・・・・・癸と亥、で一巡し、次は一順目の組み合
わせに戻り、
 七順目・・甲と子、・・・・・・・癸と酉、となる。すなわち、「10」と
「12」の倍数で最小の数、最小公倍数は60で、61番目で最初の組み合わせに戻
る。

 「十干十二支」の始まりは「甲子」(きのえね)で、乙丑(きのとうし)、丙
寅(ひのえとら)、丁卯(ひのとう)・・と続き、59番目壬戌(みずのえい)、60番
目の癸亥(みずのとい)で終わる。 なぜ、こんな奇妙な読み方をするのか、調
べを進める。

 古代から中国には五行説と言うのがあり、自然の森羅万象の変化は「木(き)
、火(ひ)、土(つち)、金(か)、水(みず)」の五気のはたらきにより生じている
との説である。この五気をさらに陰陽に分けて10組にし、十干と組み合わせた。
木(甲・乙)、火(丙・丁)、土(戊・己)、金(庚・辛)、水(壬・癸)とに区分し、
陽を兄(え)、陰を弟(と)表現した。「えと」の語源はここに由来しているらし
い。すなわち、(日本語読みにすると)「木の兄」(きのえ)・「木の弟」(き
のと)、「火の兄」(ひのえ)・「火の弟」(ひのと)、「土の兄」(つちのえ)・
「土の弟」(つちのと)、「金の兄」(かのえ)・「金の弟」(かのと)、「水の兄」
(みずのえ)・「水の弟」(みずのと)に10区分した。これが漢代に十干と結びつ
き、十干の甲・乙・丙・・・と置き換えられた。これが時代を経て日本に渡来
し、日本語読みにして、甲=木の兄(きのえ)、乙=木の弟(きのと)、丙=火の
兄(ひのえ)、丁=ひのと、戊=つちのえ、己=つちのと、庚=かのえ、辛=か
のと、壬=みずのえ、癸=みずのと と呼ぶようになった。(もっとも、順位
を表示する場合は、こう・おつ・へい・てい・ぼと読み、戦前の通信簿には甲
・乙・丙・丁・戊が用いられていた)

 概略、辞書には以上のことが記されていた。

ご参考までに、干支に因む「相場格言」に・・辰巳(たつみ)天井 午(うま)尻
下がり 未(ひつじ)辛抱 申酉(さるとり)騒ぐ 戌(いぬ)笑い 亥(い)固まる
 子(ね)繁栄 丑(うし)つまずき・・とあるとやら。

 今年の申年相場は「申酉騒ぐ」年だそうだ。ただ騒がしいだけではなく、低
迷から脱して、躍動のある、活発な上昇相場になることを祈っている。
(Leo)

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