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No.138 (2007年7月18日発行) >>不動産投資法人のレバレッジ効果って?

                                
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         投信協会メールマガジン    No.138         2007/7/18
                                 発行:毎月第1・第3水曜日
                                                                       
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●--●  CONTENTS  ●--●

1.トピックス
  ◆「投資信託ガイド」ができました!
  ◆「不動産投信NEWS」7月号の公表 
  ◆投資信託の市場動向(6月中)

2.募集中ファンド

3.投資信託に関するQ&A集-106-
  ◆不動産投資法人のレバレッジ効果って?

4.カフェコーナー
  ◆8本足のアイツ



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1.トピックス

  ◆「投資信託ガイド」ができました!

2007年度版の「投資信託ガイド」ができました。
昨年度版の内容の見直しに加え、基礎用語や投資信託会社などの一覧を追加し、
さらに充実した内容となっています。
ご希望の方は、下記アドレスよりご請求ください。(各1冊無料)

投資信託協会ホームページ(ガイド申し込みページ)
http://www.toushin.or.jp/info/publish.html


  ◆「不動産投信NEWS」7月号の公表

当協会では、不動産投信のより一層の普及のため、不動産投信に係る主な動き
等をとりまとめた「不動産投信NEWS」7月号を公表しました。
なお、公表内容等は6月中の動向です。

詳しくは下記アドレスをご覧ください。
http://www.toushin.or.jp/info/fudousan_news.html


  ◆投資信託の市場動向(6月中)

全体の概況
19年6月末の契約型公募証券投資信託の純資産は、前月比3兆4,767億円増加し
て81兆9,767億円となった。このうち、株式投信は前月比2兆9,188億円増加
(うち、運用減259億円)して67兆9,119億円、MMFを除く公社債投信は前月比
5,178億円増加して11兆1,747億円であった。
販売態別に残高を見ると、証券会社経由の契約型公募株式投信の残高は、前
月比2兆4,605億円増加して34兆1,932億円、銀行等経由の残高は4,450億円増
加して33兆2,564億円となった。
契約型私募投資信託の純資産は前月比5,168億円増加して36兆4,842億円とな
った。

Ⅰ.公募証券投資信託の状況

(1)資産動向
                                                        
                   設定       解約(償還含む)        純資産(前月比)
1.株式投信       49,245          19,797             679,119(+29,188)
2.公社債投信     57,277          52,127             111,747(+5,178)
3.MMF             1,941           1,540              28,900(+401)
合計[1+2+3]     108,464          73,464             819,767(+34,767)

(注1)解約には償還を含みます。
(注2)純資産は前月純資産に当月の設定、解約の項目のほか運用増減が加味さ
     れますので、本表では一致しません。

(2)運用状況
6月中の株式運用について、国内株式は2,145億円の売越し、外国株式は3,723
億円の買越しで6月末の組入株式の時価総額は26兆7,439億円となった。
公社債の運用状況については、国内公社債は584億円の売越し、外国公社債は
2,110億円の買越しで6月末の組入公社債の時価総額は30兆4,637億円となって
いる。

(3)主体別残高状況(公募証券投資信託)
                                                         
                  証券会社        銀行等       投信会社         合計
1.株式投信         341,932       332,564          4,623      679,120
2.公社債投信       109,891         1,800             55      111,747
3.MMF               23,452         5,407             40       28,900
合計[1+2+3]        475,276       339,772          4,718      819,767
(シェア:%)          (58.0)        (41.4)          (0.6)      (100.0)


Ⅱ.私募投資信託の資産動向
                                                          
                       設定      解約(償還含む)      純資産計(前月比)
合計(株投+社投)      17,074         14,387            364,842(+5,168)

(注1)解約には償還を含みます。
(注2)純資産計は前月純資産に当月の設定、解約の項目のほか運用増減が加味
     されますので、本表では一致しません。


Ⅲ.不動産投信(J-REIT)の資産動向

                                                        
                19年5月(前月比)       19年4月             前年5月
純資産計        33,960(+654)           33,305              24,884
追加出資額         634                    484               1,044


Ⅳ.マーケット指標(参考)
                    19年6月末(前月比)      19年5月末        前年6月末
日経平均株価(円)    18,138.36(+262.61)     17,875.75        15,505.18
TOPIX(ポイント)      1,774.88(+19.2)        1,755.68         1,586.96
為替(1米$:円)         123.26(+1.57)          121.69           114.29
東証REIT指数         2,298.53(-314.45)      2,612.98         1,653.15
(ポイント)
                          (287回債)         (286回債)        (270回債)
国債利回り(%)           1.865(+0.12)           1.745             1.92



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2.募集中ファンド

新規設定ファンドについて、手数料、購入窓口等の内容が一覧表になっていま
す。

<株投単位型>7月18日以降7月中に設定されるファンド ・・・  6本
<株投追加型>設定日が7月中のファンド              ・・・ 21本

詳しくは下記アドレスをご覧ください。
http://www.toushin.or.jp/fund/new/2007/fund07072.pdf



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3.投資信託に関するQ&A集-106-

  ◆不動産投資法人のレバレッジ効果って?

日本の不動産投資法人(以下リート)は「投資信託及び投資法人に関する法律」
に基づき設立・運用されている投資信託の一形態です。このQ&Aでは何度かリー
トと契約型投資信託の違いをご説明してきましたが、今回はリートのレバレッ
ジ効果についてご説明いたします。

★資金の調達方法
契約型投資信託の場合、原則、投資家から資金を集め、その資金をもって株式
や債券等で運用を行います。リートも同様に投資家から資金を集め、その資金
で不動産等を購入し運用を行いますが、資金は投資家に「投資証券(株券に相
当)」を発行して調達する他、「投資法人債」と呼ばれる債券を発行したり、銀
行等から借入を行うことで調達することもあります。

★借入を行わない場合
ここで、一つの例を挙げてご説明いたします。リートが投資証券を100万口発行
し、200億円調達したとします。その200億円を不動産等に投資し、年率5%の投
資利回りを得るものとすると、不動産等への投資で1年間に得られる収入は、
200億円×5%=10億円 となります。不動産等の管理費用、運用報酬等を合わせて
1億円が費用としてかかるとすると、分配可能な利益は、10億円-1億円=9億円 
となります。利益を全額分配するとすれば1口あたり、9億円÷100万口=900円
となり、投資家は1口あたり900円の分配金を得ることになります。(以下、分配
金にかかる税金は考慮しません)

  投資証券  200億円(投資証券を100万口発行)
  1口あたり分配金  900円

★借入等を行う場合
次に、同じリートが投資法人債を年率2.0%で100億円発行し、加えて銀行から年
率2.5%で100億円借入をしたとします。するとリートが運用できる資金は200億
円から400億円に増加します。その400億円を不動産等に投資し、変わらず年率
5%の投資利回りを得たとします。不動産等への投資で1年間に得られる収入は、
400億円×5%=20億円 となりますが、不動産等の管理費用、運用報酬等を合わせ
て2億円(200億円投資する場合の費用が1億円なので単純に2倍として)が費用と
してかかるとすると、利益は、20億円-2億円=18億円 となります。さらに、投
資法人債の利息の支払いが2億円、借入の利息の支払いが2.5億円ですから、分
配可能な利益は、18億円-(2億円+2.5億円)=13.5億円 となります。13.5億円を
すべて分配するとして、1口あたりにすると、13.5億円÷100万口=1,350円 とな
ります。

  投資証券    200億円(投資証券を100万口発行)
  投資法人債  100億円  2.0%
  借入        100億円  2.5%
  1口あたり分配金  1,350円

上記の例では、1口あたり分配金が借入等を行うことで900円から1,350円となり、
450円のプラスとなりました。このように、リートは借入等を行うことで、運用
資産の規模を大きくし、より多くの投資成果を生むことができます。このこと
をレバレッジ効果と呼びます。

★金利が上昇したら?
極端な例ですが、金利が上昇し、投資法人債を年率5%で100億円発行、銀行か
ら年率6%で100億円借入した場合はどうでしょうか。不動産等への投資は変わ
らず年率5%の利回り、不動産等の管理費用、運用報酬等を合わせて2億円が費
用としてかかるとすると、利益は、20億円-2億円=18億円 となります。さらに、
投資法人債の利息の支払いが5億円、借入の利息の支払いが6億円ですから、分
配可能な利益は、18億円-(5億円+6億円)=7億円 となり、1口あたりの分配金は、
7億円÷100万口=700円 となります。一方、借入や投資法人債を発行しない場
合は金利の動向は関係しないので、1口あたりの分配金は変わらず900円とな
ります。

不動産等への投資利回りより金利が高ければ、得るお金より払うお金が大き
いということですから、リートの収益にはマイナスに働きます。

日本の証券取引所に上場しているリートは借入を行っているものが多く、資
産に占める固定負債の割合は、おおよそ20~40%のリートが多いようです。
(固定負債をほとんど持たないリートもあります。)
なお、借入を行っているリートの多くは金利上昇に備え、金利固定化を図り、
金利の変動による収益への影響を小さくしています。



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4.カフェコーナー

  ◆8本足のアイツ

ある深夜、車を運転していた。といっても地元のレンタル屋にDVDを返しに
いく帰りであったので、距離にしてわずか1キロにも満たない距離である。

大通りを入り、住宅地の狭い路地にはいったところ、フロントグラスのところ
に何かが張り付いている。

8本足のアイツである。もちろんタコではない。しかし、ただのアイツではな
い。10センチぐらいの大きさの8本足のアイツである。

最初、ハリウッド映画のカーチェイスシーンばりに振り落としてやろうと、住
宅街の6メートル道路を(かなり控えめに)ジグザグ運転してみた。しかしア
イツは微動だにしない。なかなか見上げたヤツである。

そのとき、アイツが動いた。フロントガラスをよじ登っていく。しめた。これ
でヤツが屋根に上っていってしまえば、視界が広がり、安全運転が出来る。

と思ったが、ガラスの部分を登り終えても視界からアイツが消えていくことは
なかった。

「まさか!」

そう。暗がりなのでよくわからなかったが、8本足の、体長10センチのアイツ、
なぞのクモは外ではなく、車内にいたのである。しかもフロントガラスをつた
い、車内の天井に上っているので、私の頭頂部との距離は約20センチというと
ころか。

「ホンギャーーーーーッ!!!!!!!!!」

絶叫と共に頭をかがめ、急ブレーキ。とてもハリウッド映画どころの話ではな
い。家の駐車場まであと50メートルかそこらなのにも関わらず、しばらくそ
こで立ち往生。深夜に住宅街の道路のど真ん中に車をとめ、車内でびくびく天
井を見たり窓をたたいたりする姿は明らかに挙動不審、おまわりさんが通りが
かったら職務質問を受けることは間違いない。

このままでは家にたどり着くことが出来ない。意を決して、かばんの中からチ
ラシを丸めて退治をしようとしたが、家蜘蛛は殺めてはならぬという言い伝え
を思い出し、屋内という意味では車も一緒だろうと、車外に追い出すことにし
た。

運転席からそっと助手席に移り、運転席の天井にいるアイツを振り落とすと同
時に扉を開け、振り払う。完璧なプランを組み立て、何度かイメージトレーニ
ングを行う。

「せーの!」と振り落とそうとしたとき、アイツが自ら落下してきた。

「◎×△◆!!??」

もうイメトレなぞは何の意味もなさず、声にならぬ声を上げ、とにかく扉を開
けて目をつぶって闇クモに丸めたチラシを振り回した。

しばらくブンブンチラシを振り回してやっとのことで目を開けると、アイツは
もういなかった。座席の下を確認し、外に出た姿を確認できなかったが。また
入ってこられても困るのであわてて扉を閉め急発進。もぞもぞな思いをしなが
らも何とか無事にたどり着いた。

寿命が5年ほど縮まった夜中であった。




                                                                (無情)



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  しています。

ご希望の方は、ホームページよりご請求ください(各一冊無料)。

   ホームページアドレス
   http://www.toushin.or.jp/info/publish.html

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■投資信託協会では、講師派遣を実施しております。

詳しくは、ホームページをご覧ください。

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