No.29 (2003年1月22日発行) >>運用スタイル編 「アクティブ」と「パッシブ」
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投信協会メールマガジン No. 29 2003/1/22
発行:毎月第1・第3水曜日
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●--● CONTENTS ●--●
1. トピックス
◆ 投資信託の市場動向(12月中)
2. 募集中ファンド
3. 投資信託入門
◆ 運用スタイル編
「アクティブ」と「パッシブ」
4. その他
◆ 投資信託に関する書籍の紹介
5. カフェコーナー
◆ 「待ちながら」
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1.トピックス
◆ 投資信託の市場動向(12月中) ◆
(1)資産の動向
12月の設定等の状況を見ると、
●株式投信では、年複数回分配を行うバランス型のファンド、ETFでの設定
の増加も寄与し、4,842億円の資金増加(設定-解約)となった。これに
より株式投信は10ヶ月連続の資金増加となった。
年間(14年中)の状況を見ると、
●株式投信は、前年に引き続き増加(+1兆4,674億円)し、純資産残高
は16兆3,728億円となった。
12月の状況 <単位:億円>
設定 解約 純資産計(前月比)
1.株式投信 9,158 4,315 163,728(▲875)
2.公社債投信 29,457 32,778 141,216 (▲3,398)
3.MMF 2,376 4,410 55,215 (▲2,034)
合計1+2+3 40,992 41,504 360,160 (▲6,307)
(注1)解約には償還を含みます。
(注2)純資産計は前月純資産に当月の設定、解約の項目のほか運用増減が加
味されますので、本表では一致しません。
(2)運用状況
12月の運用状況を見ると、
株式投信における株式の組み入れ比率は、前月末と比較すると58.0%→
56.2%と低下し、全体の公社債の組み入れ比率も52.2%→49.9%
と低下した。
<単位:%>
株式 公社債 余資等※
1.株式投信 56.2 33.9 12.8
2.公社債投信 ― 69.2 29.2
3.MMF ― 47.9 51.8
合計1+2+3 25.5 49.9 25.2
※余資等とは預金、金銭信託、コール・ローン、割引手形、CD、CP等が含
まれます。
●株式の売買状況(国内外合算) 5,315億円の買い越し。
(3)主体別残高状況
<単位:億円>
証券会社 銀行等 投信会社 合計
1.株式投信 110,606 50,612 2,510 163,728
2.公社債投信 128,313 11,836 1,066 141,216
3.MMF 38,142 15,152 1,921 55,215
合計 1+2+3 277,061 77,601 5,497 360,160
(保有割合:%) (76.9) (21.6) (1.5) (100.0)
(4)マーケット指標
14年12月末(前月比) 14年11月末 前年12月末
日経225 8,578(▲637) 9,215 10,542
TOPIX 843(▲49) 892 1,032
(244回債) (244回債) (235回債)
国債利回り 0.880(▲0.115) 0.995 1.370
為替(1$) 119.90(▲2.5) 122.40 131.95
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2.募集中ファンド
1月22日現在の新規設定ファンドについて、手数料、購入窓口等が一覧表に
なっています。
追加型については設定日が1月中のファンド、単位型については1月22日が
募集期間に含まれているファンドです。
詳しくは添付のファイルをご覧ください。
(fund03012.pdf)
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3.投資信託入門
◆ 運用スタイル編 「アクティブ」と「パッシブ」 ◆
株式投資信託には運用対象によって様々な種類に分けられることはNo.25
から4回にわたって説明をしてきましたが、運用スタイルによっても区別する
ことができます。ベンチマークよりも良い運用成果をあげることを目標として、
ファンドマネージャーとよばれる運用の専門家が積極的に運用を行う「アクテ
ィブ運用」と、ベンチマークとする各種指数の収益率と等しい運用成果を目指
す「パッシブ運用」の2種類に大別されます。
「アクティブ運用」は「トップダウン・アプローチ」と「ボトムアップ・アプ
ローチ」に分けることができます。
「トップダウン・アプローチ」とは、景気や為替、金利の動向や各種産業の好
不調などいわゆるマクロ経済的な分析を重視して魅力ある投資対象銘柄を選択
する手法をさし、「ボトムアップ・アプローチ」とは個別企業毎に現状や将来
性を調査・分析し、有望な投資対象銘柄を選択していく手法です。こまめな企
業訪問によって投資銘柄を選ぶことを謳っているファンドはこの手法を採用し
ているファンドです。
「パッシブ運用」の代表的なものにNo.26でとりあげた「インデックスフ
ァンド」があげられます。これは文字通りインデックスに連動した運用を目指
すファンドですが、このファンドはインデックスに連動するように組まれたシ
ステムによって運用されることがほとんどです。従ってアナリストやファンド
マネージャーが情報を収集し、分析し、投資銘柄を決めるという「アクティブ
運用」より信託報酬が低くなる傾向があります。
※ベンチマークとは運用の際の目標や運用成果を評価する際に使う各種指数を
いい、例えば国内株式で運用するファンドの場合東証TOPIXや日経225
等、公社債で運用するファンドの場合は新発10年国債や日経公社債インデ
ックスが相当します。
※協会ホームページでは信託報酬や買付時の手数料を比較できる一覧表を公開
しております。詳細は下記アドレスをご覧ください。
http://www.toushin.or.jp/fund/attention.html
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4. その他
◆ 投資信託に関する書籍の紹介 ◆
★投資信託ビジネスのすべて★
(実務家向け)
リー・グレミリオン 著
稲野 和利 監訳
発行:東洋経済新報社<586頁/3,800円>
ミューチュアルファンド産業で20年の経験をもつリー・グレミリオンが書いた
A Purely American Inventionの全訳。
本書の特徴はファンドという商品、サービスの仕組や生産工程について、網羅
的に、専門知識のない読者にもわかりやすく解説している点にあります。
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5. カフェコーナー
◆ 「待ちながら」 ◆
僕は人と待ち合せると休日など時間の許す場合、大抵1時間前には集合場所に
到着しています。早すぎるでしょうか?自分でもそう思います。友人が僕より
早く来ていたためしがないからそうなのでしょう。なぜそんなに早く?と言わ
れても性分としか答えようがありません。早めに着いてないと落ち着かないの
です。
まあ僕のような人間がいるかと思えば一方でこういうことに無頓着な人もいま
す。僕の高校は九州全域から生徒が集まるのですがとりわけ沖縄出身者が多く、
南国の人らしく皆ゆったりとした時間感覚の持ち主で、ゆったりという言葉で
済ませていいのか1時間位は遅れてくるのが普通でした。最長で8時間待った
こともあります。でも別段怒ることもありませんでした。僕はせっかちですが
相手にもそれを押し付けるようなことは決してなく、むしろ早く着いてないと
落ち着かないという損な性格でありつつも、長時間待っても苦にならないとい
うなかなか得な性格も持ち合わせているのです。
では待っている間僕が何をしているのか。随分と生産性の無い話で自分自身情
けなくなってしまいますが、待っている相手が今何をしているのか考えます。
相手の日常での振舞いから性格的なものも含めいろんな要素から待ち合せの○
分前にはこんなことをしているのではないかということを予測したりします。
良いところも悪いところもあれやこれやとその人について考えているといつの
間にか時間は過ぎています。勝手なことを考えていると時々めちゃくちゃな友
人評になっていたりしてハッと我に返ることもありそんな時はひたすら自省で
す。
「ゴドーを待ちながら」という戯曲があります。これは浮浪者の二人が救済者
ゴドーを待っている設定の話ですが、逆にゴドーは待たれながら何を考えてい
たのか。友人は僕に待たれながら何を考えているのかと思うと、いつも好き勝
手なことを考えている分怖くなってしまいます。自省。(S・I)
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