天野ひろゆき氏

1970年生まれ。愛知県出身。1991年、ウド鈴木とともにコンビ「キャイ~ン」を結成。ウドの天性的なボケと天野の鋭いツッコミで人気者となる。「リンカーン」、「もしもツアーズ」、「プレミアの巣窟」など数多くの番組に出演するほか、ドラマ、映画、ラジオ、舞台への出演や映画監督など、多彩に活躍している。201111月には、ウド鈴木とともに2冊で一組の「コンビ新書」となる、ウド鈴木著「天野く~ん!」 天野ひろゆき著 「な~に、ウドちゃん?」(共に、マイナビ新書)を発売。

特にお金の話というのは大事なことであるにもかかわらず、日本人はなぜか避けるところがありますね。

お金というのは、とても面白いものだと僕は思っているんですね。とはいえ、そのお金が世の中を動かし、いろいろな事件を引き起こしたりもする。ですから、お金にコントロールされるのではなく、自分がお金をコントロールしたいという思いがあります。

だから投資にも興味があるわけですね。

自分でリスクをとってみると、すごく勉強になります。やはり自分が傷つかないところにいたのでは、本当に学ぶことはできないのかもしれません。例えばギリシャ問題にしても、あるいは消費税の問題にしても、自分でリスクをとっているからこそ、真剣に考えられるんだと思います。世界がつながっているんだということも、身をもって感じられますから。

実際に不動産投資もやられているそうですが。

不動産については、26歳の時に初めてマンションを買っているんですが、もともとは投資というよりも、高い家賃を払い続けるのがもったいなかったというだけのことです。もっとも、ウドちゃんをはじめ周りの芸人は、「まだこの先どうなるかも分からないのに、よくそんな無茶なことをするな……」とさんざん言われましたね。

それでも、やっぱりローンがあることで、なにがなんでも頑張らなければならないという気持ちになる。まさに自分を追い込むことになります。

天野ひろゆき氏その後も不動産を買われていったんですか。

もちろん最初は住むためのもので、コマーシャルの仕事が入ったり余裕のある時にはローンの返済を多くしたりもしていました。すると、そこもだんだん手狭になっていって、今度は新しいところを買うことにした。そこで、いま住んでいるところは人に貸そうと思ったんです。まだローンも残っていましたが、貸しながら返したほうが早いのではないかと。

そうしているうちに返済も終わり、結果として投資になったという感じですね。

不動産以外にも、投資はされているんですか

同じ不動産を対象にしているということもあってJ-REIT(不動産投資信託)を持っていますし、株式や国債なんかも持っています。自然と経済番組を見る機会も増えました。

とはいえ、仕事そっちのけでニュースが気になるようになったら、逆に危ないんでしょうね。なけなしのお金をすべてつぎ込むのではなく、たとえゼロになってもいいというくらいの気持ちで投資はやるべきでしょう。まあ、トントンなら勝ち、勉強できた分は得したと思えば楽しめる。自分に投資するくらいの感覚で、始めるほうがいいかもしれません。

時には失敗することも、勉強になりますしね。

もちろん、できれば失敗はしたくないですけど、それをプラスにできるかどうかは自分の問題。逆に、失敗からしか学べないこともあります。

ところで、J-REIT以外の投資信託はお持ちではないんですか。

残念ながら、持っていません。やっぱり説明書(目論見書)がちょっと分かりにくいイメージがあったもので。家電もそうですけど、分厚いマニュアルというのはなかなか読む気になれない。あるコピーライターの人に聞いたことがあるんですが、頭に「要は」を付けて考えると分かりやすくなるそうです。要は、投資信託とは何なんだ、と。そんな分かりやすい解説があると初心者でも始めやすいでしょうね。

そういう意味では、(投資信託協会発行の「マンガで学べる投資信託」を眺めながら)こんなふうにマンガで解説してもらえると有り難いです。

実は一昨年から投資信託の目論見書は簡素化されていて、ページ数も以前よりかなり薄いものに変わっています。とはいえ、さらに分かりやすいものにしていく努力は、今後とも必要なのでしょうね。それでは最後に、これから投資を始めようと考えている人にアドバイスをいただけますか。

1つのものに投資するのではなく、やっぱり分散が大切だと思いますよ。これは自分の経験からも言えることで、「まじかよ、あれがこんなふうにつながっていくのか」と思い知らされたことが何度かありました。そこが面白いところでもありますね。

しかも、僕のような仕事をしていて何かに偏ってしまうと、そこでこけてしまった場合に一気に危なくなりますから。広く、浅くというのが僕の基本的な考え方です。投資もそれと同じことでしょう。

後は、これまでの日本はやっぱりいい国すぎたんでしょうね。だから、多くの人が銀行に預金さえしておけば間違いないという感覚でいた。けれども、他の国ではお金を自国の通貨だけで持つということに対して、リスクを感じざるをえないんだと思います。日本はそういうことを考えなくていいくらい、しっかりした国だったということですね。だけど僕自身は、他の人が疑問を持たないようなことでも、あえて疑問を持とうとしてきた。だから投資を始めたというところもありますね。

こんなことを言っていると、すごくしっかりしているように思われるかもしれません。だけど僕は私生活では結婚もしてないし、靴のひもがほどけていても気にしないような人間なんです。そこはちゃんと言っておかないと、あいつ調子に乗っていると思われたくないしね(笑)。

 

 


※このインタビュー内容は、個人の発言に基づき構成されており、投資信託協会がその内容を必ずしも保証するものではありません。